第80回 八幡浜在宅緩和ケア症例検討会

  1. 場所:WEB会議
  2. 令和 3年3月5日(金);午後7時~8時 30 分

<発表者>

座長は、旭町内科クリニック 森岡 明 医師
① 在宅医療とリエゾン医学
  旭町内科クリニック:森岡 明 医師
② 在宅医療におけるコ・メディカルの悩み
  八幡浜医師会居宅介護支援事業所:清水 建哉 コーディネーター
  PDF(第80回八幡浜在宅緩和ケア症例検討会)をダウンロードしてご参照ください。

<議論の要点とコメント>

●第79回の講演に引き続き、多職種連携協働チームのありかたと、実践課程で生まれる多くのスタッフの悩みなど、どのように問題解決するか、多くの発言をいただきました。

<職種別参加者数>
合計  65名
医師 11名 社会福祉士 2名
歯科医 1名 ケアマネ 10名
保健師 9名 介護 12名
薬剤師 8名 その他 1名
看護師 10名 事務 1名

<アンケートから>

以下に参加者からのメッセージをまとめました。

  • 薬剤師

    薬剤師の必要性について、もう一度確認してスキルアップする必要があると感じました。

  • 保健師

    緩和ケア、在宅でのチームについて、中心はあくまでご主人様と家族であって、その周りのスタッフは、それぞれに自分の役割を果たすことが大切で、時には役割を多職種間で交替することなど柔軟な対応、動きが求められることの確認ができました。

  • ケアマネ

    過疎地は「サービスがない」「人材がない」「人がいない」「田舎ならではのコミュニティーも限界」「学校もない、お店もない」ないもの探しはきりがありません。支える人は減り、上がるは高齢化率ばかりです。「あるもの」「そこにいる人」で何役も請け負って前に進んでいくしかありませんが限界もあります。そこにいる方々と良いチームを作って対応していきたいと思います。

  • ヘルパー

    利用者様の状態や状況に応じ、各機関が密に連携をとり、利用者様にとって今、何が必要なのかを相互理解する必要性を感じました。

  • 看護師

    人生の主役は患者さんです。本人のためにどれだけ心を寄せられるかが大事だと思いました。色々な立場や制限があるなかで寄り添えるかが大事だと思いました。

  • 福祉用具相談員

    本日の検討会は、自分たちの職種でも関わっていく相互乗り入れするチームモデルを当てはめて考えると、現場での動きや自身の役割についても理解ができ深まりました。利用者様を中心としたチームでのLINEグループでいち早く現状が把握でき、今必要なもの、この先必要になるものが整理しやすく、見守り訪問のタイミングを図るのにも役立ちました。伊方や三崎方面での支援の問題等も聞くことができましたので、今後の支援活動に役立てていきたいと思います。

  • 保健師

    医療側も在宅側も、事例を積み重ねて共同作業をしていくうちに成長しあう、この会の意義と歴史を感じました。7年の長い礎があって今の連携、関係性なのだなと感心しました。毎回、色々学びがあって、「知らず知らずの間に知識が身についている」と言われたことを実感しました。

  • 介護士

    それぞれの立場・役割・知識・経験をもつ者が、多職種のチームでお客様に係っていく中で、そのメンバーの知識・経験に関わらず、お客様を中心としたチームメンバーをお互いに受け入れ、なんでも相談できる関係であることが大事だと思っています。介護職は「こんなことを聞くと・・・」「私の立場からこんなことを言うのは・・・」等、やっぱり控えているところもあり、「提案はしてみたけれども取り上げてもらえなかった」ということもありますが、八幡浜在宅緩和ケア症例検討会でのこのようなお話を聞くことができると、関係性構築のハードルは低くあり、ありがたいと思います。何のためにこの仕事をしているのか、何のためのチームなのかというところで一つになり、制約条件(時間や制度等)の中で何ができるのか、地域のインフォーマルなサービスやご近所の方々にご協力いただけないか等、知恵を出し、係わる全ての皆さんが相互に認め合い、感謝しあえる関係こそが、お客様、ご家族様を中心としたチームの可能性を最大限に引き出せることにつながるのではないかと思います。そのようなチームで係わりの積み重ねが、地域全体の知識・スキル・意識の向上に繋がっていくことと思います。

  • 介護士

    各種の役割をそれぞれの立場で認識することが大事とのお話に共感する部分もありました。ですが「チームになる事が大切」と言っている中でも、現場スタッフの中には良い視点・意見をもっているにも関わらず「私たちは訪問介護の立場から」「訪問看護の立場から」「言っても聞いてもらえないだろうから」と遠慮しているスタッフをよく見るので意見しにくいのかなと思うのも正直なところです。ご本人様やご家族様に関わるチームとして同じ意識、同じ目線で関わっていけるような関係性作りやチーム作りが大切だと感じる部分もありますので、一人一人のレベルを同じ域に持っていくことを今後はしていきたいと思います。

  • 介護士

    訪問入浴で考えると、ただお風呂に入れなければならないのではなく、お客様の表情や状態や今の生活はどんなのか、ご飯は食べているのか色々聞き、それをケアマネさんへ報告するようにしています。情報も大小関係なく報告しています。これからも、お客様を元気にしていけるよう頑張ります。

第79回 八幡浜在宅緩和ケア症例検討会

  1. 場所:WEB会議
  2. 令和 3年2月5日(金);午後7時~8時 30 分

<発表者>

座長は、門田医院;門田 正富 医師
① 八幡浜在宅医療研究会の立ち上げの経緯について
  旭町内科クリニック:森岡 明 医師
  PDF(八幡浜在宅医療研究会立ち上げ時呼び掛け文)をダウンロードしてご参照ください。
② 地域医療におけるチームケア
  ~社会資源の少ない地域での在宅医療チームのあり方~
  愛媛大学大学院医学系研究科看護学専攻
  地域看護専門看護師:吉田 美由紀 看護師
  PDF(社会資源の少ない地域での在宅医療チームのあり方)をダウンロードしてご参照ください。
③ 伊方町の現状報告
  伊方町包括支援センター:井上 操 所長

<議論の要点とコメント>

●八幡浜在宅医療研究会の立ち上げ当時の経緯について説明し、社会資源の少ない地域での在宅医療チームの在り方について、伊方町の現状を交えながら多くの方に発言をいただきました。

<職種別参加者数>
合計  81名
医師 9名 社会福祉士 4名
歯科医 1名 ケアマネ 22名
保健師 9名 介護 8名
薬剤師 9名 その他 1名
看護師 16名 事務 2名

<アンケートから>

以下に参加者からのメッセージをまとめました。

  • 薬剤師

    三崎半島の実情が見えて良かったです。当店の患者さんも三崎半島からいらっしゃっている方がたくさんいるので、知ることができて良かったです。iPadの活用は、薬局でもオンライン服薬指導や調剤後のフォローアップで実施できたらと思います。オンライン診療は既に始まっているのでしょうか。薬局に対しては、どのようなニーズがあるのでしょうか。現在、かかりつけ登録のある三崎半島の患者さんが将来、在宅が必要になったときICT化は必要だと思っています。

  • 薬剤師

    薬剤師として、サービス担当者会議、退院時カンファレンスなどに参加するためには、どのような専門知識を持っておいた方がよいか等、他の専門スタッフから見て教えてほしいです。なぜなら、そのような場所に参加する薬剤師は少ないのが現状なので、少しずつ改善していきたいです。

  • ヘルパー

    現場に行く中、ヘルパーではできない事もあり、もどかしく思うことが多々あります。本日の内容から、今後、今以上に関係機関との情報共有を通し、もどかしく思うことがクリアできていけたらと思います。伊方町は高齢者が増え、介護者が少なく、限られた時間で利用者さんが望むことすべてはできない状態です。地域で支えていただき、助け合える地域になるとよいと感じました。

  • 保健師

    チームケアの考え方、特にトランスディシプリナリーチームケアについて知ることができて良かったです。資源がないからできないではなく、とにかくやれることからやってみること、カンファレンスを積極的に開いてシームレス化することなど、とても参加になりました。

  • 保健師

    チームケアの在り方について、目から鱗のようなお話が聞けて良かったです。ただ、この考え方について、チームのみんなで共通理解をしておかないと、できる(実現する)ものではないと思うので、こういった勉強の機会を持つことはとても重要だと感じています。積極的なカンファレンスが、シームレス化に有効とのことだったので、できるだけそういう機会を増やしていけたらと思います。

  • 保健師

    トランスディシプリナリーチームケアという考え方に衝撃を受けました。この考え方をみんなが理解してチームケアが実施できるようになればいいなと思います。そのためには、愛南町の現状やチームケアの方法について、みんなが学習し、自分のこととして考える機会が必要だと思うので、出来ることを探してみようと思います。

  • ケアマネ

    先生方をはじめ、医療職の皆様との連携の仕方について、多くのご意見を聞かせていただきありがとうございました。ケアマネジャーとして中立的な立場で連携をとらないといけないとはわかっていても、先生方の前に行くと緊張してうまく話ができなくなるのでどうにか克服したいと考えています。学生時代より福祉を専門的に学び、その後病院が母体の併設の介護保険施設にて勤務をさせていただきました。いろんな職場で勤務もしましたが、どの先生も連携がとりやすく話しやすく、いろいろと学ばせていただきました。愛媛に戻り、福祉職として仕事を再開したのもブランクがあり、また地方独自のルールや知らないことも多く、多くの医療機関の関係者の皆様にはご無礼な言動もあるかもしれません。先輩方からのお知恵を教えていただきながら、中立的な立場でかつ、スムーズに連携が取れるようにご支援できるようになりたいと思いました

  • ヘルパー

    以前は、セントケアも訪問介護で三崎に1日ケアができる日が数日ほど入っておりました。ところが、人材不足もあり、八幡浜への訪問すら困難な状況になり、泣く泣く三崎町をお断りすることになり、大変ご迷惑をおかけしたという経緯があります。本当に必要なケアをするという点で、伊方町は地域やインフォーマルなサービスを利用しながら、「どうすればご本人の望む生活が継続できるか」を考えていると思います。八幡浜市ではないのですが、「本当に必要なサービスなの?」という疑問に思うケアもあったりします。その点伊方町は、ある意味本当の介護保険の使い方をしているのかもしれないと思いました。そのためにも、多職種でのカンファレンスが必要で、「何ができるのか」をみんなが寄って考える場を作る必要があるのかと思います。その場が、オンラインであったり、なるべく負担なく気軽に楽しくできればと思います。その方のもつ能力を私たちが入ることによって、そがれてしまうことのないよう、しっかりと観察しながら関わることが私たちの役目だと思います。

  • ケアマネ

    チームケア・チームアプローチの学習をし、伊方町の現状と課題を知っていただき、マイナス面に注目するのではなく、強みをいかしてチームで関わっていくことの大切さを再認識しました。会ではうまくコメントできなかったのですが、ニーズを解決するための社会資源が絶対的に足りておらず、代わりにケアマネが動き回ることが多々あります。それがその人の目標とする生活なのかわからなくなるのですが、目の前で起きていることは、待ったなしなので、動くことになります。会で言えなかったのですが、三崎地域の強みは、お医者さんとケアマネの距離が近いことです。医者から連絡いただくこともあり、相談しやすいので医療だけでなく、介護の面も相談させていただいています。ありがたいことです。

  • ヘルパー

    利用者様、ご家族様の真のニーズを理解するために、各機関と定期的なカンファレンスや連絡を密にする必要性を感じました。

  • ケアマネ

    一つの事例ではなく、地域や在宅ケアについて学ぶ機会をいただき、今後も定期的に、このような機会があれば嬉しいです。担当者が要支援の方ばかりなので、終末期に関わる状況はあまりわかりませんが、利用者や家族、サービス事業所と全体として情報を共有してチームとして支援していくことができるように動いていきたいと思います。

  • 保健師

    在宅での緩和ケア、介護について、限られた資源の中でどう支援すべきか、どんな活用ができるのかについて考えることができました。

  • ケアマネ

    社会資源が乏しい地区では、インフォーマルに頼らざるを得ない現状もある中、専門職側も人任せではなく「チーム」として関わることが在宅医療を継続するためには必要です。専門職が一丸となって「チームケア」の重要性を意識しながら、今後も多職種連携で機能していくことを願っています。

  • ヘルパー

    今回は伊方町に関した話し合いでした。現状、伊方町の方は難しくなってきていると思います。これから人口も減ってきて、関係機関も減ってくると思います。訪問入浴でも地形的に過酷な所です。それでも僕たちは、どこへでも依頼があれば行きます。スタッフも気持ちよく行ってもらえるのが助かります。

  • ヘルパー

    チームや組織を作るのは本当に難しいことと思います。個人の意見としては目的が大事かと感じました。多職種で関わるので色々な角度からの意見があるのが当たり前かと思います。共通の目的があれば自ずとチームとして機能できるのではないかと感じました。

  • ケアマネ

    今回の検討会に参加して、シームレス化の意識がとても大切だと思いました。共通認識、民主的な議論、情報の共有をしっかりと行うためには、積極的なカンファレンス開催が必要なので、ケアマネとしてしっかりと対応していきたいと思います。また伊方町の情報を聞いた際、訪問入浴スタッフとして対応していたことを思いながら、デイサービスを利用することも困難な家も数多くあって、在宅医療を行うことの大変さを感じました。

  • 看護師

    社会資源の少ない地域で、継ぎ目のない在宅医療チームを作るための問題や今後の目的を考え、学習する機会をありがとうございました。現実、医療資源がないため、あらゆるケースや最初からできない事に対して我慢して生活する地域性について、自分達に何ができるのだろうと思いました。今回の学習で二つの自身の目標として、シームレスな関係で、職種に関係なく対応するために、カンファレンスを行うことで何ができるかを発見すること。もう一つは、人に対して興味を持つこと、自分、家族の能力をどこまで発揮させられるか、どこまでその状況を見守り、入りすぎないかを考えることです。伊方地区の地域性等を知り、今後も地域の人を巻き込むことができるチームケアがとれるよう頑張っていきたいと思います。

  • 看護師

    伊方方面の方へのサービス利用する際は、頭を悩ませていました。今回、伊方町の状況を説明いただき、八西地域の医療関係者の方も再認識できたと思います。「できない」ではなく「何ができること、どうしたらサービス提供につながるか」皆さんと協力、連携して自分らしく過ごせるよう支援していきたいと思います。

  • 看護師

    診療所の看護師の役割は、医師の診療補助だけだったのが、地域包括ケアや在宅医療の推進などで役割が大きく変化してきていると感じつつ、どうすれば良いのか分からないでいました。「職種の隔たりなく、他職種から学ぶことで互いの専門性を理解し、情報を共有することで、利用者のニーズを図る」そのためには、会う機会、話す機会、知る機会を作ることがとても大切なことを改めて学ぶことができ、今後に生かしたいと思います。

  • 医師

    きょうの吉田さんのチーム医療の形態について少し自分なりにまとめてみました。
    チームアプローチの形態としては、次の3つがあります。
    Multidisciplinary Team Model(多職種チームモデル)
    Interdisciplinary Team Model(相互関係チームモデル)
    Transdisciplinary Team Model(相互乗り入れチームモデル)
    (1)Multidisciplinary Team Model(多職種チームモデル)
    総合病院における各科の関係のようなものです。
    医師と他職種との間で情報交換や協調を行うが、他職種との議論は最小限で、主治医の責任が明確であり、運営は効率的です。他職種間の横の意見交換が少ないのが特徴。
    (2)Interdisciplinary Team Model(相互関係チームモデル)
    通常のリハビリテーションチームなどに見られるチーム形態です。
    職種間で定期的な意思疎通が行われる。ただし、医療者の個々の役割・機能は決まっています。患者さんの状態にあわせて、対応する職種が決まります。
    (3)Transdisciplinary Team Model(相互乗り入れチームモデル)
    意見交換ばかりでなく、多職種間の相互乗り入れで治療を行います。
    患者さんの必要性がまず存在し(目標指向性) 、その必要性をそこに存在する医療者で区分して担当します。医療者は状況に応じて役割が変動し、包括的治療を行う場合に有効と言われています。

第78回 八幡浜在宅緩和ケア症例検討会

  1. 場所:WEB会議
    八幡浜医師会館、八幡浜市保健センター、伊方町役場で放映
  2. 令和3年1月8日(金);午後7時~8時30分

<症例>

80歳代 男性

<症例>

#1、非代償性肝硬変(B型)、腹水、胸水
#2、2型糖尿病 #3、高尿酸血症 #4、高血圧症 #5、心室性期外収縮

<発表者>

座長は、中野医院;中野 憲仁 医師
① 家族状況などの説明
  八幡浜医師会:清水 建哉 コーディネーター
② 症例発表
  旭町内科クリニック:森岡 明 医師
③ 訪問看護の経過について
  八幡浜医師会訪問看護ステーション:松平 直美 看護師から

<症例>

報告内容;PDFファイルをダウンロードしてご参照ください

<議論の要点とコメント>

●看護師、介護士の立場からご本人、ご家族への支援について議論された。長い在宅闘病生活の中で、全身倦怠の軽くなるときや最悪になるときなど波にあわせた看護・介護内容に工夫を要した。特に「しんどい時」の底にある時、気にいった信頼関係のある方しか会うことができず、それができる環境を関わるスタッフ協働で構築した。

●経過中、妻の言葉「元気になって嬉しいけど怖い」に隠された意味をくみ取る必要がある。「怖い」という言葉にはいろいろな意味があるけれど、けっして介護がしんどいという意味ではなく、「夫を失いたくない」という切実な思いがある。

●肝性脳症に、昔から使用されているカナマイシンを試みることもある。

●肝硬変の末期は経過や予後予測が難しく、家族などの介護者も含めて精神的な負担が大きいという特徴がある。早い段階で治療のゴールを話し合い、患者・家族の価値観に基づいた治療・ケアプランを立てていくことが重要と思われた。

<職種別参加者数>
合計  44名
医師 10名 社会福祉士 1名
歯科医 1名 ケアマネ 8名
保健師 4名 介護 5名
薬剤師 5名 その他 2名
看護師 7名 事務 1名

<アンケートから>

以下に参加者からのメッセージをまとめました。

  • ケアマネ

    ご本人様が奥様に感謝の言葉をかけながら、最期は一緒に過ごされたこと、すごく素敵な人生だったと感じました。その人生を支えた先生やスタッフの皆様の連携と丁寧な関りがあったことで達成されたこと、とても勉強になりました。私もお客様との関りの中で「人は弱みを見せない」「いつも頑張っている」方々と出会うことが多々あります。「頑張りの中のちょっとした瞬間に本音が出る、これに気付いて一緒に歩むことも大切」というアドバイスが心に強く残りました。

  • ヘルパー

    今回、現場で一番関わった方々がうまく連携できていて、感動的な症例だったと思います。ご本人の奥様は旦那さんの身の回りのことはすべて自分でしたいという自分の居場所、役割のようなものがあり、娘さんにも来てもらった時もあまり頼ることなく母親、妻としての役割を全うしていたと思います。退院時にはいつどうなってもおかしくないと言われていた方が、目標を見つけ意欲的になり、在宅で家族と一緒に過ごすことの大切さを感じました。ただ、奥様の、ご主人がいなくなるという恐怖を考えたくないという気持ちもわかります。奥様とヘルパーとの会話で、涙しながら相談されたと聞いております。その時に傾聴することで少しでも奥様の不安面を軽減できていたのならうれしいです。

  • ヘルパー

    訪問入浴として何度か訪問させていただきました。ご夫婦そしてワンちゃんが喜んで迎えていただきながらケアをさせてもらったのが印象的でした。入浴車で帰る際は、いつも窓の方までこられ、手を振っていただいたご夫婦の笑顔は忘れないです。ケアマネとしても、今後対応させていただくことがあるような事例でもあり、皆様のご意見がとても参考になりました。

  • ヘルパー

    ヘルパーとして身体的介護だけでなく、家族との関係性が大切であることがよくわかりました。一緒に日々を生きたような感覚にさえなりました。これから先もお客様とお客様の家族とのつながりを大切に支援できればと思っています。

  • 福祉用具専門相談員

    本人が自分のことを受け入れながらも、そんな中でも「次の目標」を見出そうとされ日々を過ごされている状況の中、それに寄り添う家族様への寄り添いが今回は特に必要なケースではなかったかと個人的には思いました。本人はどこか達観したところがあったため、本人よりも妻へのフォローの必要性が高い印象を受けました。本人はもちろん、周囲の人たちへのケアの重要性を改めて感じました。

  • 保健師

    ご本人、ご家族の気持ちに寄り添いながら支援を続けておられた様子がよく伝わってきて、人としての尊厳を守る看取りのあり方を学ばせていただきました。自分たちの地域でもこのような貴重な経験の共有、積み上げができる機会がいつかできればと思います。

  • ヘルパー

    今回の事例は、期間が長く、ご本人の意思決定ができていた。また、ご家族もそれなりの覚悟ができていたような感じでしたが、でも実際に亡くなられると寂しいと思います。訪問入浴を使うタイミングが難しく、ターミナルの方法だと、1回とかで終わってしまうことが多く、入れなかったこともたくさんあります。だから私たちは頼まれたらすぐに入れるように心の準備はしています。

  • ケアマネ

    今回の症例では、ご本人様やご家族様に寄り添うことの大切さを実感しました。ご本人様やご家族様に共感し寄り添うことで、情報収集を行うことができ、多職種との連携を行うことができるように思いました。また、医療との連携を行うことでよりご本人様の症状についての情報を知り、支援を行うことができたと思います。腹水貯留状況や対処、治療等についてのご意見を伺うことができ良かったです。

  • 作業療法士

    今回の症例で、ご本人様やご家族様に寄り添うことの大切さや、会話の中の言葉からどのようなメッセージが込められているのかを考えながら、自分はどのように寄り添うことができるかを考える時間となり、とても勉強になりました。

  • 薬剤師

    本人や家族の希望を尊重しつつ、生活に重点を置いて、できうることを考えて実行していく各分野のスタッフさんに感心し、尊敬します。

  • 薬剤師

    患者さん本人の生活を支えるという森岡先生の意見は、大切だと思いました。医師、看護師、ヘルパー、環境整備をした業者さん、それぞれの視点で本人の生活を支えていて良かったと思います。奥様とヘルパーさんの関係がとてもよかったことに感心しました。

  • 薬剤師

    最初から覚悟を決めておられた方の症例で、また一つの選択肢を学んだと思いました。生活を支えることに徹し、全体をゆったりと包み込みながら俯瞰することの大切さ、難しさを強く感じました。

  • 医師

    「非がん疾患」の緩和ケアを考えるとき、身体的な苦痛・痛みに対応することはもちろんですが、社会的な痛み、心理・精神的な痛み、スピリチュアルな痛みに対応することが重要になってきます。本症例でも経過中、うつ気分・不安が強くなり、希死念慮が顕在化した場面がありました。これにどうやって関わり、より良い支援が実践できるかは、さまざまな症例を通して多職種連携で今後も勉強を重ねることが重要と思います。

第77回 八幡浜在宅緩和ケア症例検討会

  1. 場所:WEB開催
    八幡浜医師会館、八幡浜市保健センター、伊方町役場で放映
  2. 令和2年12月4日(金);午後7時~8時30分

<症例>

60歳代 女性
卵巣癌

<発表者>

座長は、旭町内科クリニック;森岡 明 医師
① 家族状況などの説明
  八幡浜医師会:清水 建哉 コーディネーター
② 症例発表
  中野医院 中野 憲仁 医師
③ 訪問看護の経過について
  八幡浜医師会訪問看護ステーション所長 坂本 美恵子 看護師から

<症例>

報告内容;PDFファイルをダウンロードしてご参照ください

<議論の要点とコメント>

●若い女性で、卵巣癌に起因し大量腹水貯留がご本人を苦しめた。腹水を除去することで食欲が回復しまた生きる希望となった。腹水穿刺について中橋先生から緩和ケアとしての腹水のコントロールについて、ガイドラインの要点をご教授いただいた(以下のPDFファイル)

PDF「腹水穿刺について」ダウンロードしてご参照ください

●腹水量が増えることで腹筋の緊張による苦しさもある。このような場合モルヒネが奏功することがある。

●最初のカンファレンスでは、患者さんを取り巻くすべてのご家族と十分情報共有を図ることが重要。キーパーソンとなる方が誰なのかも把握しておくこと。

●愛媛大学産婦人科主治医、看護師からの入院治療中の様子や、ご意見をいただいた。

<職種別参加者数>
合計  67名
医師 9名 社会福祉士 2名
歯科医 2名 ケアマネ 12名
保健師 3名 介護 14名
薬剤師 8名 その他 2名
看護師 14名 事務 1名

<アンケートから>

以下に参加者からのメッセージをまとめました。

  • 薬剤師

    薬剤師の立場としましては、訪問薬剤師はおられたのでしょうか。内服のコンプが悪く、しかし、麻薬の効果もあるとのことで、外用の提案ももう少し早くできればよかったのではと思いました。

  • 薬剤師

    腹水に関しては、従来は「治療を諦める」というサインだったようですが、少しずつ捉え方、考え方も変わってきていると思いました。前回の輸液療法の考え方においても、同じだと思いましたが、各々の心身ともに状態の見極め方が重要だと痛感します。やはり答えはひとつではないのでしょう。
    薬に関しては、痛みの訴えとは、難しいものだと痛感します。セルシン、デパスの使用の意義、時期を考えなければならないことを忘れずにいたいと思います。
    今回も年齢の近い人の症例で、どれ程の覚悟をもって自分の人生の終わりに向き合っていたのだろう、その人の周りの家族の方々の心情はいかほどだったのだろうと考えさせられます。ただ親子の形は数多く、色んな形があるのだろうと思われます。

  • 看護師

    50才での発病死亡で3年半と長く辛い日々だったと思いますが、自宅で子供さんたちに見守られて幸せだったと思います。私は元病院勤務をしていて、酸素のために入院を余儀なくされていた時代で、その後、HOTで自宅で酸素を行っていて、また腹水穿刺を2ℓ~4ℓ、自宅で行える時代になり、それだけのために入院しなくてもよくなったこと、不安なく医療処置が行え、それをサポートする訪問スタッフの質の高さに感謝します。

  • 保健師

    この症例を通してご本人様の強い意思が読み取れました。夫をガンで亡くし、病院で過ごしたこと、看病が大変だったことも含め、家族に迷惑をかけないという思いが伝わってきました。そんな母に対し、子供さんたちがどう関わったかについては、意見交換の中でも話がありましたがすごく興味深く聞かせていただきました。腹水を抜くことでこの人が当たり前の生活を亡くなる数週間前まで送れており、腹水穿刺はご本人様のQOLを高めさせるうえでも有効だったのではないかと感じました。

  • ケアマネ

    50代後半というと私と同年代となります。もし、自分がこの症例の方だったら全てにおいて自分が決めることができたのだろうかと考えました。この方の実母はまだご健在であることを考えたとき、自分を生み育ててくれた母親に対して申し訳ない気持ちもあったのではと思いました。親より先に逝ってしまうことは辛いことだからこそ、自分の子供たちの前では弱さを見せずに最期まで母としての役割を全うされたのではないでしょうか。残された子供さんたちの中でお母様はいつまでも「肝っ玉母さん」として残っていくと思います。

  • ヘルパー

    今回の症例は腹水穿刺が頻繁に必要な方でしたが、自宅で腹水穿刺を実施するような症例が増えてくるのでしょうか。従来は病院で実施されていたことが自宅で行われると考えると、我々介護職も様子観察等を含めてレベルアップが必要と痛感いたしました。また、介護職としてその方、ご家族が「どのような終末期を迎えたいか」に対してケアできるよう支援していきたいと思いました。

  • ヘルパー

    私は知識不足により、いつの時期も水分補給は必要という間違った知識がありました。今回の検討会で、ターミナル期には水分補給を中止して、乾かす、枯らすという治療法があると知りました。先日、私の義理の父親も肺炎を繰り返しており、治療として1か月絶食していたことを思い出しました。
    現在は医療機関での死亡だけで約75%、介護施設や高齢者住宅で看取られるケースも少しずつ増え、これらを合わせると80%以上を占めていると聞きました。多くの人が「自宅で最期を迎えたい」と希望がありながら実態は、自宅で看取られるケースは全体の約15%にとどまっているのが実際です。
    コロナの影響で病院は面会時間の制限、面会者の県外からの遮断、人数制限がある中でできる限り希望であれば在宅での終末期を支援し、その人らしい最期を迎えられるように医師、看護師、介護士、ご家族との連携が大事だと改めて勉強になりました。

  • ヘルパー

    特に印象に残ったのは、「自宅での生活には不安があるが支援者がいる。環境も整っている。何でも話せる先生がいる。」という本人の言葉でした。身体的には苦しいことも多かったと思いますが精神的には救われていると感じることも多かったと思います。たくさんの方がこのような環境で治療できるよう、私たちも在宅で支えていけるよう努力していきたいと思います。

  • ヘルパー

    今回の症例では、ご本人がはっきり意思表示ができていて、今まで通りの生活を望んでいることが生きる証になっていたように思います。そのサポートをどうしていけばいいのかが難しいところがあったと思います。家族との関係性も大事なのがすごくわかりました。

  • ヘルパー

    在宅でできる医療処置について、ドクターやナース等医療関係者の方々も果たしてこの処置、対応が正しいのだろうか?コーディネーターの方の思い、ご本人、ご家族様との関りや介入受入れの困難さ等、係る皆様それぞれがそれらを抱えながらも、ご本人様の生に対して重大な関心を寄せてご対応されていたことが伝わってきました。何が正解で何が正解でないのかはそれぞれの人として、またそれぞれの職種の役割と立場として、価値、倫理の違いが必ずあり難しいテーマだとつくづく感じます。援助の必要な方を通じて、その方への身体的、精神的サポートだけに留まらず、人の喜びや苦しみに寄り添い、生死を共に考えることができるよう、悩んだり、支えあったり、癒されたりする人間的な関係づくりを大切にして、ケアする人自身も自らを育て「人と人の関り」として「ケア」を考えてまいります。

  • ヘルパー

    お母様急変時、ご家族も現状を把握できない状況に陥ったように思えました。訪問看護の導入も時期を考え、早め、早めの対応(ご家族も一緒に病気の理解、お母様の状況変化を把握、対応するために導入時の担当者会議には家族の参加)が必要だと思いました。病気をおもちのお客様、ご家族様の介護状況や健康状態にも配慮し、初めて介護を担う介護者へ生活全体を考えた介護指導、精神的な支援により介護負担の軽減が図れるような支援を行います。

  • ヘルパー

    私事ではありますが、数年前に90歳の祖母が乳がんを患いました。祖母は認知症です。術後の病院生活では点滴の管を嚙みちぎろうとしたり、離床することなど毎日でした。病院での生活が困難な為、自宅で叔母が主介護者として今も頑張ってくれていますが、山の中に自宅があることもあり、利用しているサービスは限られています。今回の症例とは程遠い内容ではあり申し訳ありませんが、今回参加させていただいたことで祖母が何を思い、何を感じ、何をしたいかを考える為のとてもよい機会をいただきました。ご本人だけでなくご家族様の「想い」に一緒に向き合い、一緒に考え、一緒に行動に移すお手伝いはできると思っています。病気を患われている方のみならず、私たちが関わらせていただくすべての方にとって最善が何なのかなど、お一人お一人に常に向き合う姿勢を忘れずに行きたいと改めて考えるきっかけになりました。

  • 福祉用具専門相談員

    今回の症例は、自分が福祉用具の面で関わらせていただいた利用者様でした。ベッドセット、手すり、車いす等を搬入し関わらせていただきました。搬入から4日程度の間で短期間でしか関わられなかった状況でしたが、亡くなられた当日、お昼前に清水CMより、マットレスが固いので柔らか目のマットへ交換依頼の連絡を受けたのですが、瀬戸・三崎方面の担当者会で移動中であったために直ぐに対応できず、瀬戸からの帰りに他の利用者様が急死し、お通夜のため早急にベッド他の用具回収依頼も飛び込み、同僚の営業員に八幡浜市内でマットレスを搬送してもらって夕方の搬入になってしまった状況でした。翌日、清水CMから昨晩亡くなられたとの連絡を受け、そのときに少しでも早くマットの交換ができていれば痛みを軽減してあげられたのではないかと、心苦しくなったことを思い出します。今後に活かしたいと思います。

  • ヘルパー

    症例検討会資料に「ご本人が夫の介護で大変だったので、子供には迷惑をかけたくない気持ちがあった」とのことで、子を思う母の気持ちが理解でき、母としての役割を全うしたいという気持ちが伝わってきました。今、息子さんたちはどう思っているのか、ご本人は何か後悔していることはなかったのか等、後になって考えます。この方は、腹水穿刺をして身体が楽になれば、やりたいことをやれるというプロセスを大事にしていたと思います。私は、家族に貢献できるという幸福感を得られていたのではないかと思います。

  • ヘルパー

    訪問入浴の中でも体重の測定をご依頼いただくこともあり、今回の腹水でなくても、一つの変化として気づきの一歩になるので、今後注意していきたいと感じました。また、最期のタイミングの関わり方も言動に注意し、本人、ご家族様との間で少しでも良い時間を作ることができるような関わり方も身につけていきたいと思いました。

  • ヘルパー

    ご家族との関りでは、色々と考え深い症例で勉強になりました。腹水穿刺をすることで、カレーを作り、食べることができて、良い緩和ケアだったと思います。残されたご家族様は、多分、後になって思い起こすこともあるのだろうと思います。

  • ヘルパー

    ヘルパーの支援がなかった事例でしたが、腹水穿刺をすることによって、痛みがなくなり食欲が出てくるということで緩和されているので良かったのではないでしょうか。通院ではなく自宅にて腹水穿刺ができていたら、また変わった緩和ケアができたのではないでしょうか。

  • ヘルパー

    サービス事業所として精一杯のサービス提供をすることはもちろん、改めて一回のサービスの重さと役割について考えさせられました。地域が一つになり、よりよい介護、医療を提供するために取り組むことで、更にお一人お一人に寄り添うケアができることは、素晴らしいことであり、またぜひ参加させていただきたいと思います。

  • ソーシャルワーカー

    在宅生活をサポートしてくださった皆様と顔を見ながらケースの振り返りをさせていただき、多くの学びを得ることができました。入院中は「できたら自宅で腹水穿刺をして欲しい」と希望されていたので、もう少し訪問診療、訪問看護等在宅サービスについて伝えることができていたら、また違う形となっていたかもしれないこと、これまで頑張って治療してきた本人の気持ちや、家族に対しての気持ちももう少し丁寧に伺えたら良かったと思いました。これからの支援に活かしていきたいです。

  • 看護師

    担当していた患者さまの在宅での過ごし方等が聞けまして、退院後の様子を知ることができ良かったと思います。
    今後同様の処置が必要な患者さまの時には参考にしていきたいと思います。また、家族看護については再度熟考したいと思いました。担当の患者さまのご家族は、普段の入院時から病棟に来られることも少なく、現在の新型コロナ蔓延禍で面会禁止になっている中、十分に家族への関りができていなかったと感じます。今後在宅療養になられる患者さまの家族についても、連携が図れるようにしていきたいと思いました。また改めて学びがありました。

  • 医師

    腹水穿刺は、頻回なら留置カテが頻回な穿刺をしなくて済みます。刺し入れ部の感染はほとんどみられません。カテーテルにside holeを開けておけば、フィブリンが周囲について出ないのを防止できます。私は20Fr~18Frに三方活栓をつけて止めます。

第76回 八幡浜在宅緩和ケア症例検討会

  1. 場所:WEB開催
    八幡浜医師会館、八幡浜市保健センター、伊方町役場で放映
  2. 日時:令和2年11月6日(金);午後7時~8時30分

<症例>

50歳代 男性
胃癌、癌性腹膜炎、原発性肺癌

<発表者>

座長は、旭町内科クリニック;森岡 明 医師
① 家族状況などの説明
  八幡浜医師会:清水 建哉 コーディネーター
② 症例発表
  谷池内科・胃腸科 院長:西野 執 医師
③ 訪問看護の経過について
  八幡浜医師会訪問看護ステーション 松平 直美 看護師から
④ ケアマネージャーからの報告
  居宅介護支援事業所 西安 門田 幸代 ケアマネージャー

<症例>

報告内容;PDFファイルをダウンロードしてご参照ください

<議論の要点とコメント>

●胃癌の進行で食物の通過障害が出現。最後までご本人は点滴を希望された。がん緩和の経過中、終末期には一般的に輸液は控えるが、本症例では、輸液治療が最後までご本人の生きる希望につながっており、別の意味で心理的な緩和に輸液が効果的だった症例だった。そのような意味から、癌治療中に在宅緩和ケアを考慮に入れたポート増設も必要なのかもしれない。
●本症例の方は年齢も若く、支えるスタッフも同世代であることから、コミュニケーションに工夫を要した。
●点滴の静脈路確保が困難で支援時間が長くなることがしばしばだった。このような場合、患者さんにその旨お話しして、いったん点滴を断念することも重要。
●三崎や伊方町の独居高齢者、生活保護の方の支援状況について。

<職種別参加者数>
合計  59名
医師 9名 社会福祉士 2名
歯科医 1名 ケアマネ 12名
保健師 3名 介護 7名
薬剤師 9名 その他 7名
看護師 13名 事務 1名

<アンケートから>

以下に参加者からのメッセージをまとめました。

  • 歯科医師

    症例検討をお聞きし、現場にいる方が親身に一生懸命されていることを毎回痛感させられます。医学が理論上完全でない以上、いつも現場は取り返しのつかない場面を際限なく相手にし、手探りな時でもその時のベストを尽くすよう勇気をいただいています。歯科の分野はターミナルに関われる機会も少ないですが、いつかお役に立てるようにこれからも勉強していきたいと思います。

  • ヘルパー

    今回の事例は、独居の方で生活保護を受けていた方です。家族の支援も少ない中でのサービス対応はとても難しかったと思います。それでも少しずつ家族や仲間たちの手助けができたのは良かったと思いました。サービスに入る側としては、この方の「生きる」という所を尊重できるような配慮がいると思いました。

  • ソーシャルワーカー

    終末期における補液という難しい課題を抱えた今回のケースについて、様々な意見を聞くことができとても勉強になりました。当院から緩和ケアに移行してから、多くの方々と関わりながら終末期を過ごされたことが分かりました。なかなか知ることのない部分を知る機会になりました。

  • ケアマネ

    私たちは経験を重ねてくると、今後どのようなことが必要になるかなど予想するようになってきます。今までの検討会でも幾度となく話が上がっている、見取り期の点滴の実施について検討課題に上がりました。今回、若い方でもあったためか、点滴をすると少しでもよくなると思う気持ちを持たれている方に対して、思いに寄り添い点滴を行ってこられました。若い力だけではないでしょうが、少しでも良くなるのではとか、楽になりたいなどと希望を持たれている方も多いです。もしかしたら、その支援の方法が間違っているかもしれないと思うことも多々あるかと思いますが、少しでも思いに寄り添っていけるかが大切になるのだと今回の事例で感じました。これは年齢に関係なく、関わるすべての方に「生きる望み」を持っていただけるよう、そして辛さを少しでも忘れていただけるよう、思いに寄り添っていけるような支援者になりたいと思いました。

  • 福祉用具専門相談員

    今回は福祉用具スタッフの献身的な関わりが本人はもちろん、周囲の人たちへの好影響があったということに感銘を受けました。同じ福祉用具サービス事業所として、自分の利用者や家族に対する接し方を見直し、今後のサービス提供のあり方を考えさせられるものでした。

  • 保健師

    一人一人の症例に対して丁寧に関わること、それぞれの立場で振り返りを行うこと、それを専門職が共有していくこと、とても大事だと感じました。とてもいい検討会だと思います。とても勉強になりました。第76回というのも驚きでしたが、一番驚いたのは、医師の参加です。熱心な先生がたくさんいらっしゃることです。今まで積み上げてこられた関係性だと感じますがとても心強いと思います。

  • 医師

    フェントステープのレスキュー薬としてアンペック坐薬を使われたのは、とても良い対応だと思います。アンペック坐薬をうまく使いこなせると在宅緩和の疼痛コントロールの幅が広がりますので、今後も多用していただき経験値を上げてください。終末期はアンペック坐薬(10mg)2本/日でも良かったと思います。

  • 薬剤師

    今回の症例の方は50才代でまだ若いこともあり、看護する側も支援する側も対応が難しいという気持ちはよくわかりました。独居でしたが最期は独りで迎えることなく、ご家族、友人等に囲まれた最期だったことは本当に良かったと思います。ご本人の希望で最期まで点滴をされたのは、今回の患者さんにとっては必要なことだったと思います。フェントステープの増量がはやく痛みの強さが伝わってきました。支援時間については、時間配分や支援内容(何を、どこを限られた時間内で支援するか)については、様々な負担もあると思うので、どのようにするのがベストなのか、これからも意見交換しながら良い方法があれば教えていただきたいと思います。

  • 薬剤師

    がんの終末期に点滴量を減らすことは知りませんでした。もっと色々知識を身につけたいと思います。

  • 薬剤師

    今回は色々な点でやさしさの連鎖だったように思いました。以前、薬局薬剤師として患者さんに対する時、自分の時間をどれだけ患者さんに使う覚悟があるのかと問われたことがあります。この時、息が詰まるように思ったことを覚えています。どのような病気であっても、体調の悪い時ほど、患者さんは時間を必要としているように感じています。点滴の継続にしても、フェントステープの管理にしても、患者さんの状態に応じて答えは一つではないのだろうと思われました。私は患者さんと同じ目線で、同じものを見て、ゆったりと横にいることしかできないです。ただ相手の人生、生き様を学ばせてもらう姿勢は失いたくないと切に思います。

  • ケアマネ

    「同世代の方の支援の難しさ」は、自分と照らし合わせて感情移入するかもしれないからだと思います。それでも最期まで支援する側として「何をしてほしいのだろうか」「何かできることはないのだろうか」と常に考えながら支援にあたると思います。日程が固定されたサービスの利用では不可という現実がある中で、ご本人の「外にでたいなあ」という思いをケアマネと四国医療サービスの方が事前にシュミュレーションを行い、実現できたことは、まさにご本人の望む生活に寄り添った支援だと思います。もしかすると「チームケア」という視点を考えるときに娘さんやご友人の方たちもこの場に居合わすことができたら、ご本人にとって最高の思い出の1ページになったかもしれません。

  • 看護師

    人生最後の時をどこでどんな人と迎えたいのか、本人の気持ちを聞き取り、一日でも長生きしたいと思う気持ちを引き出し、寄り添い、不安もありながら人生最後の誕生日を迎えられ、自宅で過ごされ、少し短かめではありますが本人は天寿を全うされたと思います。どんな生活スタイルの人でも一人の人としてお金のつながりだけでなく、人間として心のつながりをもう少し差し上げたかったと思ってなりません。

  • 作業療法士

    ご本人に寄り添いながら、ご本人にとって何が一番大切なのかということを考え、私はどういったアプローチをすることができるかを考える良い時間となりました。また、多職種の方々の貴重な意見を聞くことができとても勉強になりました。

  • ヘルパー

    入浴でも関わらせていただいたお客様で、自分たちが見えないところで多くの関係者の方が動き連携を取られていて、良い支援の形になったのではないかと感じました。また家族の方との交流も多く持っていて、少しは本人の不安も和らげることができたのではないかと話を聞いて安心したところです。

  • ヘルパー

    初めの頃、訪問すると「今日は何も頼むことはないから帰ってや」「毎日こんでいいよ」と毎回言われていました。友人の方もよく来られていて買い物にも連れて行ってもらっていたので、私たちヘルパーの必要性がなかったようです。入浴も勧めましたが「自分で入る」と言われ、浴室の掃除のみ頼まれていました。日を追うごとに少しずつ変わっていき、毎日ヘルパーが来ることも受け入れていただき、食べたいものの買い物や手浴、足浴や清拭を行うことも希望されるようになりました。帰る時には「ありがとう」とのお言葉もありましたが、訪問時には不機嫌で話もしていただけないこともありました。私たちヘルパーは、ご本人様にとって何だったのだろうと思うことがありました。娘様の話やお写真を見せていただいたりすることもありましたが、ケア自体のかかわりが本当に少なく、自分の無力さを痛感しました。

  • ヘルパー

    ヘルパーとして支援内容等、制限があるため不満があったのではないか、ヘルパーとしての支援内容の見直しはどうであったかと考えさせられました。医療的な内容が中心である検討会ではありますが、本人とヘルパーとの関わりが見えてないのが残念です。少しの時間ではありましたが関われて良かったと思いました。

  • ヘルパー

    点滴を強く希望される方へ医療機関関係者の考えや利用者様の希望を踏まえての対応を教えていただき、支援させていただく周りのたくさんの方の連携が大切だと改めて確認できました。訪問介護でできることは限られていますが、できることを懸命に努めていきたいと思います。

  • ヘルパー

    独居であり、不安や恐れがある中、ご家族や友人に見舞われ、最期まで自宅で過ごされたこと良かったです。限りあるサービスの中、ご本人の要望にできる限り応えられ、外出も叶えられ素晴らしいと思いました。コーディネーターやケアマネさんをはじめ、ヘルパーとして関わらせていただいたこと感謝いたします。

  • ヘルパー

    今回のケースは、家族関係が複雑であったが、最期の関わりとしては、ご本人にとっては会いたい方には会えながら迎えられたことが素晴らしいと思いました。家族様が直接支援されるかどうかの聞き取りがなかなか難しいと思いましたが、確かにご本人、ご家族にとって直接ふれあうことでまた違った関わり、心のつながりになったのかなと思い勉強になりました。今回のケースの方も訪問入浴で訪問させていただきましたが、ご家族様の写真を飾られていたのが印象的でした。

  • 医師

    在宅医療を継続するためには、病態に応じた介護力、看護力、療養環境が重要と言えますが、在宅で療養したいと願う療養者自身の明確な意思、意欲が前提条件です。そういった意味からも、がん緩和の経過中、医療者の立場からは点滴は原則控えるという価値観がありますが、このケースでは療養者の明確な意思があり、そのような意味から輸液療法を継続したことはよかったのではないかと思いました。多職種協働、地域連携、24時間365日の切れ目のないサービスによって支えられていることを実感した症例内容でした。

第75回 八幡浜在宅緩和ケア症例検討会

  1. 場所:WEB開催
    八幡浜医師会館、八幡浜市保健センター、伊方町役場で放映
  2. 日時:令和 2 年10月2日(金);午後7時~8時 30 分

<症例>

70歳代 男性
#1、原発性肺がん、#2、COPD(慢性閉塞性肺疾患)

<発表者>

座長は、旭町内科クリニック;森岡 明 医師
① 家族状況などの説明
  八幡浜医師会:清水 建哉 コーディネーター
② 症例発表
  三瀬医院 院長:片山 均 医師
③ 訪問看護の経過について
  八幡浜医師会訪問看護ステーション 所長:坂本 美恵子 看護師から

<症例>

報告内容;PDFファイルをダウンロードしてご参照ください

資料;COVID-19 陽性患者さんと接触した場合のリスク評価と対応
   以下のページをダウンロードしてご参照ください
   https://asahimachi-gp-clinic.com/pdf/news/20200525.pdf

<議論の要点とコメント>

●がんの発見当初から積極的な治療を希望されなかった。医療者側の視点から、化学放射線療法、QOLの改善にもつながる処置に対して同意が得られなかったことが残念である一方、本人の立場や価値観に沿うと、本人は自然なままの自分でありたいとの希望が強く、全く後悔はしていないのではないか。
●大阪在住の子供さんたちが、新型コロナウイルス感染症の問題があり帰省できなかったことについて、今後在宅医療を継続するうえで感染拡大防止について検討が必要。
●訪問薬剤師からの報告。吸入薬などがうまくできていなかったりした。また、内服薬の服薬アドヒアランス向上のためにこまめに服薬方法を変更しながら、また吸入薬の使用方法など丁寧に説明することで、アドヒアランスを改善できた。
●患者さんと医療者・介護者で多職種連携で緩和ケアを実践するとき、こまめな情報共有でACPの実践につなげていくことが重要。

<職種別参加者数>
合計  53名
医師 7名 社会福祉士 1名
歯科医 2名 ケアマネ 12名
保健師 3名 介護 6名
薬剤師 6名 その他 3名
看護師 12名 事務 1名

<アンケートから>

以下に参加者からのメッセージをまとめました。

  • 薬剤師

    薬局薬剤師として、知識の幅、深さも必要であることは言うまでもありませんが、キーパーソンの性格、理解力だけを把握して投薬指導するだけでは足らない事が多いのではないかと感じました。今回の場合、吸入薬、内服薬の指導を最初から多くの時間を使い、繰り返し指導することができれば少し違った結果になったのかもしれないと思うと同時に、かかりつけ薬局、かかりつけ薬剤師の必要性を強く感じてしまいます。同じ人が繰り返し話しかけることで相手の体調変化や理解の程度も推し測ることもできるのではないかと考えます。患者さん、その家族に心を開いてもらえるまでには時間を有するのは当然覚悟しなければなりませんが、時間が多く残されていない時こそ、そのような関わり合いは大事になるように思われます。家族全員の希望、思いに添えることなどできるはずのないことでしょうが、皆の思いの折り合いがつくところが想像できる観察力、人間力が必要だと痛切に感じます。「自分の心身ともに余裕がないとできないよ」とある方に教えていただいた言葉が心にしみます。すべてを受け入れて導くことは難しいと思います。

  • 薬剤師

    コロナ禍での在宅対応や、本人だけでなく家族との距離感も経過を見るうえで重要になってくると感じました。薬や医学的な内容を追って読み進めていましたが、利用者、患者さんの会話からその人の心情変化などを見ていくことで、本人家族にとっても納得の得やすい治療につながるのだろうと思いました。

  • 福祉用具専門相談員

    ご本人様が生きてこられたこれまでの人生に寄り添ったり、その人生観を汲み取ったりすることまでなかなかできないと、私はいつもこの症例検討会を聞いて思っています。私は福祉用具でしか支援できないため、直接的に接する機会が少ない中で、どのようにその方と接することができるかと考えたとき、その方の生き方を知ることができれば少しでも寄り添うことができるのかなと、今回の症例で感じました。自分よりになってしまいがちな福祉用具選定についても改めて考えさせられる内容でした。

  • ヘルパー

    コロナが騒がれる中で、ご本人と家族との思いがとても辛かったことだと思います。最後は息子さんの顔を見て引き取られて、ご本人はものすごく頑張ったと思いました。また、息子さんも一目見られて良かったと思いました。人の命とは、すごいなと思うことができ「自宅(家)」という所の大事さ、家族の絆も感じることができました。

  • ケアマネ

    コロナ禍での帰省については、本当に難しく感じています。色々な制限がある中で少しでもご本人やご家族の思いが叶えられるよう支援を考えていきたいと思います。

  • ヘルパー

    コロナ禍、帰省できず会えないことを思うととても辛いです。

  • ケアマネ

    今回の症例の方は、70歳代という若さもあり、自己判断で物事を考え行動されるイメージを感じました。家族様もご本人の意思を尊重し支援される姿勢がとても心を打たれました。コロナウィルスの影響もあり帰省されるタイミングはとても難しく、子供さんもとても辛い思いをされたと思いますが、最後顔をみられたことは、ご本人、ご家族ともにとても大切な時間だったと思います。

  • 福祉用具専門相談員

    今回の症例では、自分が福祉用具で関わらせていただいた事例でした。ミーティング開始前に生前の取材動画を視聴させていただきました。訪問時には本当によく笑っていただき、ベッドの搬入時にも体は辛いはずなのに色々な話を、声を振り絞りながら話してくださいました。「ありがとう。ありがとう。声が出ないけどごめんよ・・・」と両手を合わせて気持ちを伝えていただきました。福祉用具の依頼を受けた当初から、病院は嫌いで治療をなかなか受けないと伺ってはいましたが、資料を見ていると服薬を中心にしただけの在宅生活、COPDで最終段階まで在宅酸素も受け入れてない状態で呼吸苦はかなりの辛さだと感じます。ご本人の意思がまっすぐで強い信念をもって生きてこられた方だと感じました。仕事や家族をとても大事にされていたのでとても印象深い利用者様でした。関わったスタッフへの信頼も厚かったのだと思います。本日は自分自身の振り返りと反省点も見え、これからの利用者様との関わり方を考えることができました。

  • ケアマネ

    今回の症例はテレビで拝聴しました。症例検討会で取り上げていただいたので、より深くこの事例について考えることができました。毎回、太田さんの視点に気づかされます。今回も、支援者側が「残念に思う」という振り返りをされた時、果たしてそれは患者様もそう思っているのだろうか。その人その人の歩んできた人生を考えた時に、人生の岐路はその人自身が選択している。それは過去の歩んできた人生が影響し、未来を想像して選択しているのだという視点に気づかされました。テレビ放映で何度も手を合わされ感謝されていた姿が目に焼き付いています。きっとその通りなのだと思います。

  • 保健師

    この方のそれまで生きてきた人生、人となりを知ることは、本人、家族を支援するうえで大変重要になることを感じました。また、関わりがある方を支援者として取り込むことで、本人、家族の意向の確認がスムーズに行えるのではないか。この症例を通して勉強させていただきました。

  • ケアマネ

    貴重な症例を学ばせていただきありがとうございました。「寄り添うか」「我慢するか」今私が担当させていただいている患者様にも、検査拒否の方、治療拒否の方がおられ悩んでいます。「○○したらもっと生活がこう変わるのに・・・」と思い、色々話し合いをしていますが、ご本人様はなかなか納得されなかったり、私自身ももっと、ご本人様の思いに寄り添い、ご本人様が望む人生を歩めるように支援させていただけるよう、価値観や考え方をトレーニングしていかないといけないと強く感じました。今回の症例は、海に生きた海の男らしい生きざまで、とても温かいご家族に支えられていて皆様の関わり方に感動しました。

  • 保健師

    その方の生き方や大事にしていることを尊重することが大切だということを考えされられた症例でした。

  • 看護師

    本人の気持ちを尊重する、またその本人の気持ちを理解しての家族のサポートのあり方。またコロナ禍で遠方にいる家族への対応やその家族へのサポートの重要性、家族の気持ちを汲み取り病院でできること、一方、家でしかできなこと。結果、今回の症例のご本人、ご家族は良かったとしても、今後考えなければならない課題が多く含まれている症例だと感じました。

第74回 八幡浜在宅緩和ケア症例検討会

  1. 場所:WEB開催
    八幡浜医師会館、八幡浜市保健センター、伊方町役場で放映
    今回は、新居浜市、西条市からもご参加いただいております。
  2. 日時:令和2年9月4日(金);午後7時~8時30分

<症例>

90歳代 女性
#1、膵頭部癌

<発表者>

座長は、旭町内科クリニック;森岡 明 医師
① 家族状況などの説明
  八幡浜医師会:清水 建哉 コーディネーター
② 症例発表
  矢野脳神経外科医院 院長:矢野 正仁 医師
③ 訪問看護の経過について
  訪問看護ステーションSetsuko 所長:菊池 世津子 看護師から

<症例>

報告内容;PDFファイルをダウンロードしてご参照ください

<議論の要点とコメント>

●終末期に嘔吐が始まり食事摂取不能となった。水分補給のため250ml/日の輸液を実施。1回目は体調改善が見られたものの、2回目は逆効果(全身倦怠、痛みの増悪)だった。こういった場面での輸液の考え方について議論された。1回目の輸液については緩和ケアとしてはよかったのでは。輸液をすることの是非は、ケースバイケースで考慮すればいいのでは。むしろ、この症例では糖尿病の増悪に注意しながら、早い段階から少量ステロイド(例:デカドロン0.5mg2錠/日)を使用してもよかったのではないか。上部消化管の腫瘍による通過障害があるので、腫瘍の炎症をとる意味からもステロイドは有効と考えられる。
●早期の段階からアンペック坐薬などを置き薬的に配置しておくのもいいのでは。アンペック坐薬は痛み以外に、「しんどさ」や「倦怠感」をとることに有効。
●訪問看護は早い段階で導入しておくべきだった。「まだ、元気だから訪問看護はいらない」ということにはならない。訪問看護は様々な場面で重要な相談機能を発揮する。訪問看護の導入については、早い段階で家族にどう説明できるかがカギとなる。
●緩和ケア的手術療法の手段は病院入院時になかったのか。たとえば、胃・空腸バイパス術など。
最近では、胃・空腸バイパス術の手術成績は良くない。むしろ十二指腸ステントを挿入することが現実的。
●病前から、患者様は社会福祉協議会への委託事業である健康クラブに参加されており、参加時に支援者としてかかわりを持っておられた畑山優江ケアマネージャー(保健師・看護師・社会福祉士)からの寄稿文を以下にPDFファイルとして掲載しました。

寄稿 PDFファイルをダウンロードしてご参照ください

<職種別参加者数>
合計  52名
医師 10名 社会福祉士 3名
歯科医 2名 ケアマネ 11名
保健師 6名 介護 4名
薬剤師 3名 その他 3名
看護師 14名 事務 3名

<アンケートから>

以下に参加者からのメッセージをまとめました。

  • 福祉用具専門相談員

    今回の症例は、医療面での訪問看護の大切さを知らされました。ご本人に告知していない状況でのスタッフの関わり方と対応は困難であったと感じました。
    ご本人が元気で動けている、まだ必要ないといったことは、自分の職種でもご本人から言われることが多いと感じます。家族様の不安を取り除くことができ、ご本人の安全を確保する早期対応の関わりは、自分の対応にも繋げていきたいと思います。
    今回の家族様は、在宅での看取りをごく普通にされておられ、長男のお嫁さんとの関係もとてもよかったのだなと思います。お孫さんにも囲まれて過ごす在宅生活が、ご本人、ご家族の意向だったと思います。

  • ケアマネ

    今回、未告知のまま支援が進むという中で、訪問看護の導入の難しさを感じました。ただ、早期に導入することでメリットもたくさんあり、看護師さんが訪問することで、不安が軽減することなどを伝えるとともに、役割をしっかりお伝えしていく必要がケアマネにはあることがわかりました。それにはご本人やご家族に信頼してもらっていないとできないことでもあり、普段からのお付き合いを大切にしていきたいと思います。

  • 臨床心理士

    難しいケースだと思います。患者さんが余命を宣告されるのを嫌がっていたことを、もしかするとご家族の方はご存知だったのではないでしょうか。私は母に、もし癌だったら教えてほしいかと聞いたことがあるのですが、それは怖いと答えていました。ですから、ご家族の意思、そして、健康クラブでの活動を楽しみにしているご本人の意思を尊重した、よい看取りの報告だったと思います。

  • 福祉用具専門相談員

    どなたかの意見にあった「本人のケアではなく、家族のケアになってしまうことがある」というのが、自分のなかにもあるように思えてドキッとさせられました。自分の都合で対応してしまっているところもあり、今後の自身の業務のあり方を見直す良いきっかけになったように思います。

  • ケアマネ

    今回のケースの方に訪問入浴で行かせていただきました。最後の入浴になりましたが、入浴中の気持ちよさそうな表情で「ありがとう」というお言葉を頂いたのを覚えています。ご家族様からも「こんな風にお風呂に入れるとは思わなかった」と喜ばれているのをみて訪問させていただいてありがとうございましたという気持ちになりました。検討会で色々な意見が出ましたが、ご本人様、ご家族様はとても満足された最期を迎えられたと思います。

  • 介護士

    今回の事例にはヘルパーの関わりがなかったのですが、呕吐の後の口腔ケアをどこまですれば良いのか知りたいです。緩和ケアの終末期になるとヘルパーとしてできることは限られてくるため、家族様との繋がりを大切に、お話を傾聴できればと思います。また、訪看さんへ繋げられるよう点滴、薬の服用時の変化など学ぶべきことがたくさんありました。

  • 介護士

    訪問入浴を利用して本当に満足された様子で、ご家族様も喜んでおられたようです。ご家族が自分達で看たいと思う気持ちもとてもわかります。途中で訪看さんが入ることになりましたが、お元気な時に導入することでステロイドも早く使い、吐き気も無くなったのではないかということもわかりました。ただ、ご家族、ご本人の意向で賑やかに幸せに過ごし、本当にいい看取り方をしたのではないかと思います。

  • 介護士

    家で看取りたいとのご家族の温かい思いが伝わってきました。最後まで自宅ですごせたこと、よい看取りだったと思います。早い段階での医療導入の必要性もよく理解できました。

  • 介護士

    家で看取りたいとのご家族の温かい思いが伝わってきました。最後まで自宅ですごせたこと、よい看取りだったと思います。早い段階での医療導入の必要性もよく理解できました。

  • 介護士

    今回の症例に関しては、ご家族様の関わりが多く、在宅での支援というところでは良い内容だったと感じます。ご家族、本人の思いを聞き取った支援で、振り返ると「ここはこうした方がよかった」と悩むこともあるかもしれませんが、こまめな面談や電話訪問、医師とのやりとりなど、細かな点まで調整連絡していることに有難さを感じました。看取りの段階で、様々な思いが皆の中にあると思いますが、ご家族やご本人の思いに目を向けることの大切さを感じることができました。

  • ケアマネ

    早めの訪問看護の導入の有用性、本人への告知について、コロナ禍での入院に対する状況の変化など、興味深く学ばせていただきました。

  • 保健師

    家族の意向のもと在宅でのケアが進んだ事例だと思います。本人は、日常生活の中で、住み慣れた家で仲の良い家族に囲まれ人生をまっとうできたのではないでしょうか。家族以外の友人、知人達との関わり、健康クラブへの5月の参加は本人の生きる力に繋がったのではないでしょうか。健康クラブへの参加、訪問入浴など、その時々の状況を見極め、取り入れていくことはこの方のQOLという点でとても大事だと感じました。

  • 保健師

    新居浜市も今後緩和ケア事業を開始しようと検討しており、大変参考になりました。包括支援センター職員として、緩和ケアの必要なケースの相談実績が少ないのが現状のため不安も多いですが、今回、地域の開業医や訪看、その他の多くの機関が関わり、看取りを実施した事例検討は大変勉強になり、医師の専門的な意見交換やそれぞれの職種の立場からの意見は、多職種連携として相互理解に繋がっていくものだと感じることができました。また、新居浜市ではまだ開始していないこともあり、コーディネーターの役割など十分理解できていないところもあり、新居浜市としての体制を検討していく必要があると感じました。

  • 作業療法士

    私自身は作業療法士という立場でどういった関わりができるのかということをとても考えさせられる時間となり、とても勉強になりました。自分は作業療法士として患者様や利用者様に寄り添いながら関わりを持っていけるように心がけていましたが、本人様や家族様の気持ちを考えながら何が一番大切なのかを考えることの大切さを改めて感じました。

  • ケアマネ

    今回の症例は、家族の献身的なサポートのある中で、本人には最期まで未告知を通した事例でした。支援者側は専門家として今後起こりうることを予測できるため、訪問看護の導入も元気なうちから入れておく方が良かったのでは、というアドバイスがありました。私たちはとかく本人や家族の意向のまま、サービスの受入れを拒否されたら、その時が来るまで待つことが多いのですが、その方たちが飛びつきそうな情報提供を絡ませながら説明することの大切さを学ばせていただきました。そのためには、私たちもサービス事業所の特性をより深く知識として蓄えておくことが必要だと思いました。

第73回 八幡浜在宅緩和ケア症例検討会

  1. 場所:WEB開催
    八幡浜医師会館、八幡浜市保健センター、伊方町役場で放映
  2. 日時:令和2年8月7日(金);午後7時~8時30分

<症例>

50歳代 男性
#1、左下葉小細胞肺癌

<発表者>

座長は、旭町内科クリニック;森岡 明医師
① 家族状況などの説明
  八幡浜医師会:清水 建哉 コーディネーター
② 症例発表
  三瀬医院院長 呼吸器内科:片山 均 医師
③ 訪問看護の経過について
  八幡浜医師会訪問看護ステーション所長:坂本 美恵子 看護師
④ ケアマネージャーからの報告
  居宅介護支援事業所 西安:門田 幸代 ケアマネージャー

<症例>

報告内容;PDFファイルをダウンロードしてご参照ください

<議論の要点とコメント>

●この症例では、兄弟同様に育ってきた従弟が献身的に最後まで尽くされ支えていく姿に、参加したスタッフから感動したとの意見が多かった。
●WHOのラダー方式の疼痛緩和法では、NSAIDsを当初使用してても、オピオイドを加えたからと言ってやめる必要はなく、むしろ併用するのが望ましい。
●小細胞癌という癌の特性から、疼痛緩和にアブストラルなどの舌下錠を試してもいいのではなったか。
●症例からうつ傾向を示す状態像があり、また骨転移に伴う神経障害性疼痛を思わせる痛みがあることから、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI):サインバルタ® などの抗うつ薬を試みてもよかったのでは。三環系抗うつ薬には点滴可能な種類もあるので、試みる価値はあると思われる。
●骨転移による痛みに、ビスフォスフォネート系薬(ゾメタ®)もあるので場合によっては考慮しておく薬剤にあげられる。
●新型コロナウイルス感染症流行期で、関東にいる弟が自由に帰省できなかったことは、コロナ禍の問題点として考慮しておく必要がある。

<職種別参加者数>
合計  52名
医師 9名 社会福祉士 2名
歯科医 1名 ケアマネ 11名
保健師 2名 介護 2名
薬剤師 6名 その他 2名
看護師 16名 事務 1名

<アンケートから>

以下に参加者からのメッセージをまとめました。

  • ケアマネ

    今回の家族構成がかわっていたのでびっくりしました。ご本人様もまだまだ若いし、母親の気持ちを考えると想像がつかないくらい辛かったと思います。Aさん(従弟)がいたことは、ご本人や母親にはすごく良かったと思います。予後がわかった上で生活するのは、どうなのだろうと思います。もし自分がとなった時を考えると恐怖しかないです。今回も大変勉強になりました。

  • 医師

    当院より緩和ケアを依頼した患者さんがどのように最期を迎えられたか詳細がわかり、疼痛の原因やコントロールなどについて、様々な意見交換もできて良かったと思います。

  • ソーシャルワーカー

    当院から緩和ケアへ移行した方がどのように在宅で最後の時間を過ごされたかを知ることができました。また当院を受診されている間には知らなかった家族関係についても知ることができました。当院での患者さんとの関わりについて振り返ることができる貴重な時間となりました。

  • ケアマネ

    若くしてがんを発症され、その看取りを主として、ご両親でもなく、配偶者でも兄弟でもなく、兄弟以上の関係である従弟が介護されている事例で、覚悟を持って支援されたと思います。ご本人のお母様も十分に対応ができないこともあるなかで、負担が大きくなることもあり、確認しながら寄り添い、支援者が関わっていたと感じました。これから、そのように寄り添える支援者になれるよう勉強していきたいと思います。そして、お母様の支援にも繋がり、一つの事例が終結しても、その繋がりがこれからも続いていくことを改めて感じました。

  • 薬剤師

    がんに関する先生方の対応が勉強になりました。また、疼痛ケアに関しての勉強不足を痛感しました。事業所内でも事例を共有して今後の業務につなげていきたいと思います。

  • 薬剤師

    今回の症例は、本人と従弟さんの意思疎通や信頼関係がとても感じられたので、在宅においてキーパーソンの存在が大切だと思いました。私も在宅に関わり初めたばかりなので、これから患者さんや患者さんの周りの方の希望を踏まえてケアを進めていけるよう勉強していきたいと思います。

  • 医師

    今回の症例や吉田さんが言われたような直腸がんの排尿排便痛・会陰部痛には、仙骨ブロックがよく効く場合があります。簡単で、キシロカインを10㎖とか吸って持っていけば、在宅でもできますので、お試しいただければと思います。泌尿器科では、膀胱鏡の除痛で日々使っていますので、お役に立てそうならいつでもお呼びください。

  • 保健師

    事例を通して、逝き方について学ばせてもらいました。本人、家族、関係者が今の事、今後の事までを支えていくことが理想だと感じました。すごく上手くいっている事例だと感じました。

  • ケアマネ

    今回の症例は、実弟さんよりも従弟さんとの絆の深さが特徴的でした。看取りの支援に関わった時、色々なことを加味しながら関係者間で情報共有することの大切さを改めて感じました。

  • 看護師

    疼痛コントロールは本当にむずかしいと思います。痛みの評価といっても人それぞれ痛みの感じ方が違うため、細かいアセスメントが必要だと思います。今回の事例の方は、話すこともでき、しっかりされており、従弟さんがずっと側に付いていて理想的な介入ができたと思います。訪問看護師の関わりも参考になりました。

  • 看護師

    骨転移時の疼痛部位や痛みの種類の判断の困難さを感じました。「疼痛=麻薬」と思いがちですが、NSAIDをベースにするということがまずは基本であると学びました。坐薬も疼痛により使い分けることが必要であり、神経性疼痛には点滴も良いと知り勉強になりました。以前の症例検討会でも森岡先生より、鬱や倦怠感に対しての薬の説明がありました。今回も痛みだけでなく他症状にも目を向け、利用者様の苦痛が少しでも穏和できるよう、医師と連携していくことの大切さを再確認しました。

  • 福祉用具専門相談員

    在宅緩和ケアコーディネーター研修の時も感じたように、本人にいかに寄り添うかが大事だと改めて思いました。今回のケースでは従弟さんがキーパーソンになっていましたが、これまでの経験からそのようなケースは殆どありませんでした。そのような関係性のある人に対して、どう寄り添っていくのか参考になったと思います。予後がどれくらいか、その間に会いたい人がいるなら「今」を伝える事も大事であり、また、その先に何を求めているのか知る必要性も感じました。

  • ヘルパー

    在宅緩和ケアの患者さんが増えてきたのでとても参考になりました。「最期は自宅で」と思われる方が多くなり、実際に自宅に帰って容態が安定される方もおられます。往診や訪問看護も来て頂けてとても心強いと思います。今回の症例では、痛みの変化がキーポイントになっていたと感じました。痛みの場所、痛み方では何が原因かは判断しにくく、本当なら検査を受ければ原因も分かるかもしれませんが、在宅の場合、それが難しくなるのがとても残念です。痛みを取り除いてあげたいのに、原因がわからないと、充分には緩和できないのではないかと思いました。

第72回 八幡浜在宅緩和ケア症例検討会

  1. 場所:WEB開催
    八幡浜医師会館、八幡浜市保健センターで放映
  2. 令和2年7月3日(金);午後7時~8時30分

<症例>

80歳女性
#1、膀胱癌

<発表者>

座長は、旭町内科クリニック;森岡 明医師
① 家族状況などの説明
  八幡浜医師会:清水 建哉 コーディネーター
② 症例発表
  市立八幡浜総合病院 泌尿器科:大西 智也 医師
③ 訪問看護の経過について
  訪問看護ステーション・ひかり:山崎 広八 看護師から

<症例>

報告内容;PDFファイルをダウンロードしてご参照ください

<議論の要点とコメント>

●発熱の症状緩和に、ナイキサン100mg・6錠/分3(1日2錠⇒3錠⇒6錠/分3と漸増してもよい)で対応するとしっかり腫瘍熱をさげる。ステロイドを加味してもよい。
●訪問看護の場面で、娘さんから残された時間はどれくらいか、を尋ねられたが主治医の判断なので具体的に答えることはしなかった。このような場面は、よくあると思われるが、一番身近に医療的ケアを実施している訪問看護師が適切にこたえることは大切と思われる。そのためには、多職種での連携・主治医との意思統一をこまめに取っておくことが重要なのではないか。
おそらく、娘さんは現在のコロナ禍のなかで、家族が介護休暇をとって帰省するタイミングを推し量っての訪問看護師への質問と思われるので、やはりその思いに適切にこたえるべきだったのでは。
●キーパーソンについて:必ずしも良く発言する人がキーパーソンではなく、ご本人の語りをよく聞くことが重要。
●訪問入浴サービスとマスク着用について。

<職種別参加者数>
合計  56名
医師 8名 社会福祉士 3名
歯科医 1名 ケアマネ 13名
保健師 3名 介護 3名
薬剤師 6名 その他 1名
看護師 17名 事務 1名

<アンケートから>

以下に参加者からのメッセージをまとめました。

  • 薬剤師

    治療内容のみならずケア内容、特に心情面(余命を聞かれた時の対応の仕方)を考える重要性がわかることができて良かった。また、在宅ケアを進めていく中で、チーム内で情報共有していくことが大事と学びました。

  • 薬剤師

    調剤薬局ではなかなか関わることも、知ることもできない患者さんの死の状況を知ることができて良かったです。
    気になった点は、①レシニールはいつまで服用していたのか?この患者では、副作用リスク > ベネフィットと思われたので気になりました。
    ②アダラートはいつまで服用していたのか?おそらくCR錠であり、比較的サイズが大きく簡易懸渇もできないので、いつまで服用でき、必要だったのか気になりました。

  • 看護師

    症例をもとに、たくさんのことを考えることができました。本人、家族の思いを確認しながら行っていきたいと思います。

  • ケアマネ

    多職種での情報共有の大切さを勉強させていただきました。

  • ケアマネ

    市立八幡浜総合病院の先生方とお会いして情報交換をする機会が増えてきておりましたが、正直、毎回緊張してしまい、うまくお伝えすることができないことが多々あります。先生方の「相談してください。」と力強く言っていただけたことで、一人で悩むケースも多いため心が楽になりました。今回のように、体調の急変が多い患者様を実際に担当することがあるならば、チームの皆様としっかり連携をとれるよう先生方のお力をかりて患者様を支えられようになりたいと強く感じました。

  • 看護師

    家族は余命について医師より聞いても、あとどれくらいかスタッフに聞いたのかもしれません。何らかの声掛け、寄り添いが必要だと思われます。もちろん、お互いの情報共有は必要だと思います。

  • 保健師

      コロナで集まれないこの時期をチャンスに変えて、webで連携をとれる「体制づくり」をされており、すごいと思いました。これまで、しっかりと対面での連携が図れていたからこそだと思いました。
      久しぶりの会でしたが、今回はたくさんのお土産をいただきました。山崎NSの一生懸命の関わりがあり、そこから今後に繋がる皆の看護の参考になる意見が出たのだと思います。自分の反省点も見えました。

  • 薬剤師

    余命に関して、家族の方々が知りたい時の対応を考えておかなければならないように思いました。患者さん本人、家族にとって、1分先の希望すらなくしてしまう言葉を選ぶことだけは避けたいと強く感じます。死期を受け入れることも大切だと思いますし、今までの人生を悔いなく終えてほしいと私は強く思いました。多職種で情報の共有も大切だと考えますが、発する言葉は変わっていても良いのかもしれないと思いました。

  • 保健師

    ご本人様やご家族様の状態を受けとめながら適宜、関係者とのカンファレンスを行いながら、支援されていたことがよく分かりました。文書上では分からないことも検討会を通して支援者がつかんでいることも多く、勉強になりました。

  • 医師

    がん患者さんをはじめ、終末期にある方に関わる時に、問題が発生した時にどのように対応すべきか思い悩むことがあります。多職種で連携しながら、ストレスコーピングのスキルを身につけていくためにもこの検討会は意義があるのではないでしょうか。

  • ヘルパー

    夫婦愛を感じました。余命が短いので、その間、どう生活するのか、コロナの影響で次女さんが帰省できず、どのタイミングで帰ってくれるか分からない状況です。でも、ご主人は、一生懸命、奥さんのことを大事にされ「生きる」ということに向き合っていたのだと思いました。それを奥さんも感じていたと思います。

  • ケアマネ

    4月30日の余命の話合いについて、色々意見が交わされてとても勉強になりました。娘さんの介護休暇について、私自身も「今とるべきである」と思いつつ、あの場で言えなかったことは反省しています。同居されている家族とのコミュニケーションは取っていましたが、娘さんとの連絡を蜜にとっていなければいけなかったと思っています。病状が悪化する中、もう少し早くサービスの導入に結びつけられたら良かったとも思い、今後に活かしていきたいと思います。

  • ケアマネ

    看取り期における支援について、医療知識が薄い分、不安もあります。今回のような余命のことをケアマネとして聞かれることは、ほぼないと思いますが、看取り期におけるご家族の思いに少しでも寄り添って、今後もケアマネとしてできることをして行きたいと思います。

  • 看護師

    最期は病院で、との方向でしたが、最終的には本人様、ご家族様が自宅を望まれました。医師が看取りにきていただける安心感や多職種の方々が度々、自宅訪問し関わりを深めた結果、自宅にいたいと思われたことは、今後の訪問看護を行っていく指針ともなりました。

  • ケアマネ

    新規の利用者の方と関わる際、キーパーソンを誰にするか毎回考えますが、今回の事例では、ご家族さんを全員集めて説明して、進めていくことは良かったのではないでしょうか。

第71回 八幡浜在宅緩和ケア症例検討会

  1. 場所:WEB開催
  2. 令和2年6月5日(金);午後7時~8時30分

<症例>

84歳女性
#1、膵体尾部癌

<発表者>

座長は、旭町内科クリニック;森岡 明医師
①家族状況などの説明
八幡浜医師会コーディネーター:清水 建哉さん
②在宅主治医より症例報告
中野医院:中野 憲仁医師から

<症例>

報告内容;PDFファイルをダウンロードしてご参照ください

<職種別参加者数>
合計  20名
医師 7名 社会福祉士 2名
歯科医 0名 ケアマネ 1名
保健師 1名 介護 0名
薬剤師 0名 その他 1名
看護師 8名 事務 0名

診療のご案内

旭町内科クリニック

〒796-0086
愛媛県八幡浜市旭町三丁目1510番地73
TEL.0894-29-1222

もの忘れ外来の案内

※ 予約制により、原則月曜日〜木曜日の午後に一般外来と並行して物忘れ外来を行なっています。
上記電話番号より受付にて予約をお取り下さい。
なお初回診療は15:30〜17:30頃まで約2時間を予定しておいて下さい。

2019年1月7日~22日

<愛媛新聞掲載>

掲載許可番号
d20190822-006

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愛媛県在宅緩和ケア推進協議会

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