第116回 八幡浜在宅緩和ケア症例検討会

  1. 場所:WEB会議
  2. 日時:令和6年7月5日(金);午後7時~8時30分

  <症 例>
   70歳後半 女性
  <傷病名>
   卵巣癌
  <挨 拶>
  開会挨拶
   八幡浜医師会会長
    芝田 宗生 医師
  <発表者>
   座 長;旭町内科クリニック  森岡 明 医師
  ① 家族状況などの説明
    八幡浜医師会居宅介護支援事業所
        清水 建哉 コーディネーター
  ② 症例報告
    市立八幡浜総合病院
       森岡 弘恵 医師
  ③ 訪問看護、コーディネーター、ケアマネージャーの報告
    八幡浜医師会居宅介護支援事業所
       清水 建哉 コーディネーター

<症 例>
報告内容;PDFファイルをダウンロードしてご参照ください
第116回八幡浜在宅緩和ケア症例検討会資料

<議論の要点とコメント>

●卵巣がん症の患者さんの長期ケアについて
●70代女性の卵巣がん症例について検討会が行われました。患者さんは長期にわたり治療を受け、最終的に緩和ケアを受けて亡くなりました。家族関係や患者さんの性格、介護の経緯などが報告され、特に娘さんとの複雑な関係や介護の困難さが議論されました。また、患者さんの病状の推移や治療経過、在宅ケアの課題についても詳細な報告がありました。

<詳細は以下のPDFファイルを参照ください。>
ミーティング要約

<職種別参加者数>

合計  51名
医師 11名 社会福祉士 4名
歯科医師 0名 ケアマネ 8名
保健師 2名 介護 4名
薬剤師 3名 その他 2名
看護師 14名 事務 3名

    <アンケートから>
    以下に参加者からのメッセージをまとめました。

  1. 医師
     素晴らしい検討会でした。出来レース(ありきたりな議論)ではなく、患者さんや家族、また八幡浜の皆さんだけでなく、さらに愛媛県下のネットワーク向上にも役立つ検討会だったと思います。
      最後の方がおっしゃった点も重要でしたが、それ以前にある病診連携上の課題は、このような地道な検討会を重ねていきながら構築していくんだなと、険しさと面白さを感じました。とても勉強になりました。
  2. 介護支援専門員
     看護師さんたちの対応が素晴らしかったなと思いました。娘さんの不安に寄り添うためとはいえ、痛みを訴える人とその家族のそばに何時間もいるのは大変だったと思います。治療ができる間は治療をしたいという先生や家族・本人の気持ちがわかるところもありますが、少しでも穏やかな時間を過ごせるよう、今がどのような時期で、何を優先にすればいいのかを考えられるようになりたいと思いました。
  3. 看護師
     早い段階での連携は心がけているつもりですが、どんなに説明しても患者さんや家族が連携を希望しないこともあります。通えなくなったら、緩和ケアになったら、では遅いというのは医療側の一方的な思いなのかもしれないと思うこともあり本当に難しいです。しかしながら、やはり今回の症例のようなケースは、できるだけ作りたくないものです。
  4. 看護師
     訪問看護としては、指示書が交付されている主治医(病院)とは連携が取れるのですが、他の医師との連携が難しいこともあり大変な症例だったと思います。情報が少ない中での訪問看護は大変なのに、時間延長しての訪問、電話対応、素晴らしいと思いました。関わっている病院との連携がうまくできれば疼痛コントロールもスムーズだったのではないかと思いました。
     また、森岡先生が仰っていた医療保険での介入がすべてできるわけではない制度上の問題もあると思います。頻回な訪問が必要な方がいても、主治医より「この方は末期ではないです」と言われてしまうと頻回な訪問は困難な状況です。
     なかなか大変な状況の中での支援、本当にお疲れ様でした。今回、考えさせられることの多い、勉強になる症例でした。
  5. 心理士
     痛みのコントロールと転院調整など、身体的なことに一番フォーカスが当たっていて、状況にあまり猶予がない時に、心理士がどのように役に立てるのかと悩むことがよくあります。こうしたカンファレンスのように、心理士同士も顔が見える関係になって、家族の様子などの共有を自然にするといった方法で役割を担えるようになるのかもしれないと思いました。

愛媛県在宅緩和ケア推進協議会

「えひめ在宅緩和ケア」

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県内の在宅緩和ケアの現状やモデル事業の取り組みを、愛媛新聞に掲載されました。
許可をいただきPDFを掲載しました。ぜひご覧ください。
2019年1月7日~22日 愛媛新聞掲載

掲載許可番号
d20190822-006